5月の風に舞って消ゆ
昨日5月13日、小学校からの幼なじみが亡くなった。
高橋善樹君は元気を絵に描いたような体育系の兄貴分で
ひ弱だった私がいじめられていると良く助けてくれたものだ。
昨年4月に錦小路の彼の店を訪ねたが、
抗がん剤の副作用が弱い時だったのか、元気そのものだった。
大腸癌で発見され肝臓に転移、細胞レベルの最新治療も
試みていたようだが、約2年半の闘病だった。
昨年暮れには同病の私を案じ、電話で色々アドバイスをしてくれ
励まして頂いたのだったが・・・。まだ63歳、残念でならない。
今日は告別式だが、ブログで故人を偲び冥福を祈らせてもらっている。
何故か先ほどから涼やかな風が吹き渡って止まない。
同窓生そして60過ぎの方々へ ー私の体験がお役に立てば幸いですー
60歳過ぎればガン適齢期と心得て、出来ればスパイラルCTかヨード造影剤CTかPETを受けて検査して下さい。私の場合はタバコを20歳から40年以上吸っていたのもありますが、症状らしいものは何もないのに既に肺ガン後期でした。(別肺に転移らしき小さいものがあり、リンパ節が腫れている)
発見の糸口は風邪の診察を受けた時に、小さな血痰が2度出たことを医師に告げた所、念のためにレントゲンを撮影して発見。日本人の2人に1人はガンで死ぬと言うのに、自分には関係ないだろうとたかをくくっていたら、この有様です。
かかりつけの診療所で10年前位から右肺の下部に3mmくらいの影を発見、3ヶ月間隔のCTを三年間観察していたが変化がなかったので、問題ナシのお墨付きをもらって安心していたら、なんのことはない、背骨に隠れていた同じ肺上部の4センチ大のガンを見落とされていたのである。4センチ大になるには30年近くかかっていると言うのに・・・。それに30代後半から色々な病院で人間ドックなど受けていたにもかかわらず見つけられなかったのは、明らかに複数の医者の誤診だと思うが、諦めざるを得ないのが悔しい。タバコを吸わなくても肺がんで亡くなっている友人・知人も多く、20歳から吸っているご同輩はすでに手遅れだが、取り敢えず完全禁煙しておかないと手術もしてもらえませんよ。
結果は、右肺門気管支にまたがった肺腺癌。(左肺にわずかに転移ありか?また近くのリンパ線が腫れている) ステージ3Bで手術不可。
治療は放射線と抗がん剤の標準的集約治療
放射線メイン2Gr30回+抗がん剤シチプラチンとパラプラチンで2週間毎に6クールでした。
私はガンの詳しい知識が無かったため、告知されて真っ白になり、勉強する間もなくドッドッと治療に入ってしまいましたが、ガンについて良く勉強しておかないと初期治療を受ける前のセカンドオピニオンも受けられず、大変困りました。(笑われるかもしれませんが、今だに抗がん剤治療をしたのが良かったのかどうか悩む始末)
退院後読んだ本の中で随分参考になった本は東大病院・中川恵一先生(放射線科准教授・緩和ケア診療部長)の著書『がんのひみつーガンも、そんなに、わるくないー』(朝日出版社680円)で高校生向きの教科書だが大人も必読書、是非読んで下さい。治療後だが、その中川先生に新座志木中央総合病院のセカンドオピニオン外来で診て貰ったが、説得力のある話し方で精神的に少し解脱させられた。
Category: 周りの人々 | 3 comments »
2009年 5月 16日—6:44 PM
あの元気闊達な高橋君が亡くなったなんて、今だに信じられません!
暮れに高橋君のお店のニシンを買いに行った時は
大きな声で冗談ばかり。そう言えば随分おまけして頂きました。
ガンの怖さをまざまざと思い知らされました。
2009年 5月 17日—10:22 AM
偶然このブログを見つけ、驚きました。
嘘だろー!中谷君。と言いたいが嘘を書いて何になる。
実は僕も肺がんが怖くてならないので、君さえ良ければ詳しいことを聞きたいものです。
2009年 5月 18日—11:27 AM
そう言えば君もタバコ吸っていたね!高橋君のことも小生のことも本当です。
メールのやり取りでは詳しいことは伝えられませんが、私の体験が何かの参考になれば幸いですので、高橋君の「続き」をこれから作りますので見て下さい。