ブログ納め
−この1年を振り返ってー
とうとう明日は大晦日。1日飾りは駄目だからと家人に急かされて
午前中に正月飾りを終えた。この1年を顧みて、ブログ納めとしたい。
昨年暮れは初回治療が終わったばかりで、どうなることかと不安な年越しをしたが、
今年は信じられないほど平穏な年の暮れを迎えられ、無事に1年が過ぎようとしている。
キャンサーにとっては大変ありがたいことである。
年の始めには、肺ガンⅢb標準的治療(化学放射線療法)の副作用である「自己免疫疾患」
(自分の免疫が抗がん剤や放射線を異物の敵とみなして自分自身を攻撃するー治療前には
聞かされていないのでエエッ?と驚いたが、あとで聞かされることが結構多い)で、
肋骨が折れるかと思うほどひどい咳に悩まされたが、それ以後は毎月レントゲンと血液検査、
CTは4ヶ月毎、MRI・骨シンチの検査は6ヶ月毎にしているが、今のところ転移もリバウンドもなく、おとなしくしてくれていて、とても進行ガンだとは思えない。
5月には闘病仲間が3人相次いで亡くなったが、いかんともしがたくご冥福を祈る
以外にない。もし発見が去年ではなく、今年の夏で内蔵か脳にでも転移していた状態で
見つかっていれば、明日は我が身でこのようなブログを楽しんでおれたかどうか。
◉最近のガンに関する覚え書き
1)11月23日(月) にNHK総合テレビで放送された「立花隆ー思索ドキュメントー
がんー生と死の謎に挑む」を見た。彼が世界の最先端のガン研究者に取材し考察した結果、
ガン撲滅は50年後でないと無理で、私達の世代にはとても間に合わないと言うのが
彼の結論です。なぜなら、結局ガンは人類誕生の種の起源の先祖返りで、なくてはならない
必要悪だからだそうです。
2)また別の番組では、喫煙しないのに肺ガンになるのは、どうやら正義の味方であるはずの
免疫であるマクロファージの屍骸がガン化するらしく、女性にも多いとのこと。
3)最新治療での嬉しいニュースもあった。
新座志木総合病院が日本で初めてPDTレーザー治療に成功したとのこと。
この手術は気管支から内視鏡で肺の患部まで行き、レーザーで焼き切る手術で、
3時間位いで完治治療(初期ガン)が出来て10万円もかからないとのこと。
なにしろ体を切らなくて済むのが優しいし、安く済むのも有り難い話である。
なにしろガン治療は長くなるので、トータルすると恐ろしく高額になる。
最新治療のNK細胞療法や重粒子放射線など、1クール250万とも350万円ともかかり、
貧乏人は受けたくても受けられず、いずれ死ぬのに借金してまで生きたくないやと、
うそぶく始末。しかもその効用はどうやら数ヶ月の延命だけらしい。
ガンは初期発見が何より大事であることが分かっていただけると思う。
さて、こんな馬鹿な独り言をブツブツ言っているブログですが、
ご心配をおかけしどうしの皆様方に感謝しつつ、これでブログ納めとします。
どうか皆様方も穏やかに良いお年をお迎え下さい。来年またお会い出来るのを楽しみに…
肺句−2009.12.30
また一つ 年を越せると 咳払い