散る桜
◉大震災から1ヶ月が過ぎ、なを余震で揺れる続ける日本列島。放射線汚染ではドサグサ紛れにチェルノブイリと同じレベル7に引き上げられた。これでは最悪のシナリオになるのではないかと、不安で夜も落ち着いて寝られない日々ではある。昨日の大震災に亡くなられた方々への黙祷中に、此の地では天のイカズチもゴロゴロと叫んだー黙祷くらいで彼の魂は鎮まるものかと・・・。そして桜が舞っている。
◉桜が散る頃になると、能芝隆が遺した詩集『残る桜』を思い出さずにはいられない。死期を悟った能芝から私に託された遺言書でもあったが、毎年春になると嫌でも思いだす。残された者との見事な再会装置でもあったのだ。
残る桜(一) 残る桜(二)
花冷えの さんざめく
しだれの枝に 露を着て咲く
つたい落つ 残り桜(はな)
か細き雨の はなの香は夢
もろもろの夢 夢はひとの香