森林公園にて

武蔵丘陵森林公園HPからのイメージ写真

 

◉昨日、闘病仲間2人で暑気払いに武蔵丘陵森林公園に行った。子供達が小さい頃に良く来たものだが、かれこれ25年振り。確かに森林を渡る風は幾分涼しいが、この日熊谷では36.9度Cにもなる猛暑であった。私はのんびり森林浴でもしようと決め込んでいたのだが、友人がサイクリングをやろうと言い出した。若かった頃に涼やかに風を切ってこの丘陵を駆け巡った爽快さを思い出しつい承諾。が年のせいか、適度に作られたサイクリングコースの丘陵なのにアップ時がキツイキツイ。あと少し頑張れば下り坂で風を切って涼しくなれると言うのに脚力弱くビクとも動かないので歩く始末。ま、2人共に肺に爆弾を抱えているので無理せずのんびり行けば良いものを、この友人はどちらが早いか勝負しようと言う。そうだ!この人は新幹線の運転をしていた負けず嫌いのスピード狂であったのだ! だから抗がん剤も次から次へと誰よりも早く試しているのか!そのことにやっと気付き『馬鹿馬鹿しい、私はゆっくり行きますよ』と却下した。

 

◉ほぼ半周10kmほど走り終え、サイクリング車の貸し置き場に戻って来た所で、5~6才の男の子が自転車に乗る練習をしていた。母親が色々教えるのだが、あと一歩の勇気を出せないためにどうしても乗れない。ジッとして居られないこの友人は男の子に自転車に乗るコツを教え始めた。平静時でも気管支炎っぽいイヤな咳をしているのに、熱心に何回も何回も腰を屈めて大きな声で教えているからゼイゼイ咳き込みながら・・・。

 

◉この67才の男性は肺がんで3年前に医者から余命1年、長くて1年半と言われている。日陰でアズキアイスを食べながら涼やかな目で見ていた私だが、そんなことも忘れて他人の子供にさえ一生懸命伝授しようとする信じられない行動を見て、延命の秘訣を垣間見させて頂いた。エビデンスにこだわることなく、何事にも全力疾走で毎日を生きているのだ。私は呆れつつも彼を見直すことにした。

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