現実と未来

疾患群別予後予測モデルの図(日本医師会雑誌139巻・特別号(1)「在宅医療」)

 

◉Mさんの奥さんが2ヶ月で肺がんで亡くなられた出来事を信じらないと前ブログに書いたが、時々訪ねるブログ【ある肺がん患者のつぶやき~よしの日記~】でなんとなく納得出来るグラフを見つけた。よしさんは私と同じ放射線抗ガン剤同時併用療法を受けた67才の男性(胸膜播種及び胸水があるⅣ期肺腺癌)。良く勉強されていて癌とも共存できるのではと初期治療後は何もせず、無治療期間4年を達成されている。上の図も【~よしの日記~】から無断転載させて頂いているが、がんの予後予測の場合2ヶ月くらいで急速に機能が低下するらしい。初めて知ったことなのでMさんご夫妻もそうだったのかと思い知らされた次第。

 

 

◉先日【「ガイアの夜明け」治せなかった”がん”に挑む!】で最新治療の紹介を見た。

 

1)京都大学原子炉実験所の小野公二教授  2)最新型「サイバーナイフ」 3)HF10」

 

内容は3つの最新治療法を紹介していた。

1)BNCT(ホウ素中性子補足療法)という治療法

 原子炉を使わずに中性子をサイクロトン(加速器)でがんのみ照射出来るCTを2018年に実用化予定。余命3ヶ月と診断された50代女性の6cmの脳腫瘍が数回の中性子照射でほとんど消えていた。奇跡的だ。安部首相はトップセールスマンとして諸外国にこのBNCTをすでに売り込んでいるらしい。

 

2)あのミサイル技術が”がん”を狙い撃ち!最新型「サイバーナイフ」

巡航ミサイルの誘導システムにも使われているという技術を応用し、呼吸によって動いてしまう肺や肝臓などのがん細胞の位置を瞬時に捕捉し、X線で狙い撃ちできるようになったという。日本では今のところ3台(1台6億円)しかなく、保険が効くのは脳と首だけ。保険の効かない重粒子線・陽子線は250万に比べ、保険が効く最新型「サイバーナイフ」だと75万(3割負担22万円−高額費用制度8万円)。早く肺がんや内臓がんにも適用されると良いのだが・・・

 

3)「HF10」というウイルスを使った抗がん剤の実用化。

「HF10」とは、唇などにできるヘルペスを起こすウイルスの一種で、患部に直接「HF10」を注射して感染させ、死滅させることができるという。このニッポン生まれのウイルスで世界中の患者を救おうと、2018年度の実用化を目指してアメリカでの治験が始まっている。日本の臨床試験に参加できるのは標準治療で治療がなくなった患者さんで、諸条件をクリアされた方のみ。三重大学大学院医学系研究科とタカラバイオ(株)との共同研究。

 

1)3)では2018年に実用化予定なので私達は恩恵に与れそうもないが、加速度的に進歩する5年後以降にがんを発見された方々は幸運だ。

Category: 体のこと   |  Comment »


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