Archive for 4月 2009


京の友が遺した詩集ー『残る桜』

2009年 4月 15日 — 1:06pm

 

詩集『残る桜』 能芝 隆著 思潮社 2002年 絵:渡辺信喜

詩集『残る桜』  能芝 隆著  思潮社  2002年  絵:渡辺信喜

 

散りしだく

ひとひらに託す

わがいのち

暖かくあれ

きわのきわまで

能芝   隆『残る桜ー参』より

 

関東の桜はほぼ終わりそうだが、

毎年桜が咲くと思い出さずにいられないのが、

京都の親友が遺した詩集「残る桜」である。

小学から高校まで同窓だったのだが、

6年前に肺がんのため58歳にとどかずに亡くなってしまった。

ハードスモーカーだった私は、

酒もタバコもやらない彼が肺がんになったことに大変ショックだった。

詩人になりたかった彼と高校を卒業する時に、

「僕の詩集を出す時は、中谷装丁をやってくれよな」

と約束を交わしていたのだったが、

亡くなる10ヶ月ほど前に彼から依頼があり、

約40年ぶりに約束を果たせたのが何よりも救いだった。

 

 

初代隆桜と2代目隆桜

初代隆桜と2代目隆桜

 

生き死にの

ことわりさえ

うべなえば

桜蘂(しべ)ふる

宵もうつくし

能芝   隆『残る桜ー四』より

 

ー隆桜二代目ー

死を覚悟し家族に未練を残しながらも、

なお美しい詩をものした数々の作品は

いま同病の身になってなおさらドンドンと胸を打つ。

若い時から念願だった思潮社からの出版でもあり、

それなりに満足してくれたと願わずにはいられない。

詩集を出して随分明るくなったようだが、

一人娘の花嫁姿も見ることも叶わず、

よほど悔しかったのだろう彼が、

こよなく愛していた庭の桜はまだ若い樹齢なのに

翌年咲いたきり、なんと咲かなくなってしまった。

遺された家族は彼の名を冠した隆桜が咲かなくなったのを悲しんで

10月の命日に寒桜ひと枝を供えていたのだったが、

花が散り葉桜になってもお供えから下げられずにいた。

その小枝が根を張り、なんと写真の如くに見事に花を咲かせた

と奥さんから写メールの便りがあった。

命の連綿、隆桜の二代目である。

彼が告知を受け死にいたる病と一緒に戦った一部始終を知る奥さんと、

私は今、良きアドバイスを頂ける戦友としてお付き合いさせて貰っている。

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孫まご日記ー2009.4.15

2009年 4月 15日 — 11:11am

 

下はリンゴの花が満開

下はリンゴの花が満開

 

振り向くと また背伸びたり 孫  新芽

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春満喫−2009.4.7

2009年 4月 9日 — 4:27pm
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時の鐘 喜多院 山屋

 

ー往く春を  遠路の友と  舌鼓ー

 

見事に晴れ、時には汗ばむ陽気の川越を、

遠路はるばる訪ねていただいた30年来の友人と、

一番街・時の鐘・山屋・菓子屋横丁・喜多院などを散策

 

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肺句−2009.4.4

2009年 4月 6日 — 3:45pm

 

花霞み

川越 喜多院境内

何事も  なかったような  花霞み

 

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