Archive for 5月 2009


五月の雨音に溶けて消ゆ

2009年 5月 25日 — 11:37am

poppy

 

5月17日、同じ日に同じ肺ガンで、女性二人が亡くなった。

一人は四国の親戚筋の60代の女性。

もう一人は、闘病仲間でもあった58歳になったばかりの、

気丈夫だが、とてもオシャレで粋な女性。

よく笑いながら「私の余命はあと半年なのよ!」 と言い放ちながら、

好きなファッション画を描いたり、

見舞いで差し上げた小生の絵本を見て、

まだ見ぬ孫のために「私も絵本を作りたい!」と、

素人とは思えない素敵な絵を描いておられた。

脳や腰の骨に転移して苦しい最中でも、お見舞いに行くたびに増えていた。

あと数編の詩と、奥付の言葉をいただければ、絵本は完成したのだが・・・

仕上がりを愉しみにされていたのに、さぞ無念だったことだろう。

今頃は、ドイツのLindheim村のポピー畑に飛んで

愛息愛猫と思いっきり戯れているに違いない。

私がその女性から教わった唯一のドイツ語はProst!(乾杯)なのだが、

自由に大空を駆け、日本とドイツを行き来する彼女に大声で叫ぼう。

Prost!


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肺句−2009.5.12

2009年 5月 19日 — 10:52am

 

治療後半年のCT結果を聴く

治療後半年のCT結果を聴く

 

増減の なき身つかの間 五月晴れ

 

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3号ぶりに季刊「銀花」再開

2009年 5月 18日 — 3:14pm

 

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季刊「銀花」158号(文化出版局) 110p−125p

 

季刊「銀花」158号/夏(文化出版局)ー2009年5月25日発売

「北の残照」写真家小島一郎が焼き付けた津軽、そして・・・


今年の年明けから3月にかけて、青森県立美術館で小島一郎(1924〜1964)の

大規模な回顧展が開かれた。限られた写真界の人々を除き、

知る人ぞ知る存在であった小島の短くも充実した仕事の全貌が

初めて明らかになり、大きな反響を呼んだ。

被写体のほとんどは、故郷、青森だ。津軽のはるばると広がる空と大地、

曇天と雪に蔽われた下北の海辺、土地に根ざした人々の暮らし……

時に風土に寄り添い、時に透徹したまなざしで、

小島は目にしたものを印画紙に焼き付けた。

その写真は静謐の中に情熱を秘め、夢半ばで生涯を閉じた作家という

物語性を超えて、強い力で現代人に訴えかけてくる。(本文リードより)

 

http://i-debut.org/ginka/


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5月の風に舞って消ゆ

2009年 5月 14日 — 11:27am

 

右上;高橋善樹君 左下:中谷 植柳小学校3年生頃、西本願寺の大銀杏の下にて(昭和30年頃)

右上○;高橋善樹君 左下○:中谷  植柳小学校3年生頃、京都西本願寺の大銀杏の下にて(昭和30年頃)

昨日5月13日、小学校からの幼なじみが亡くなった。

高橋善樹君は元気を絵に描いたような体育系の兄貴分で

ひ弱だった私がいじめられていると良く助けてくれたものだ。

 

昨年4月に錦小路の彼の店を訪ねたが、

抗がん剤の副作用が弱い時だったのか、元気そのものだった。

大腸癌で発見され肝臓に転移、細胞レベルの最新治療も

試みていたようだが、約2年半の闘病だった。

昨年暮れには同病の私を案じ、電話で色々アドバイスをしてくれ

励まして頂いたのだったが・・・。まだ63歳、残念でならない。

 

今日は告別式だが、ブログで故人を偲び冥福を祈らせてもらっている。

何故か先ほどから涼やかな風が吹き渡って止まない。

 

 

 

同窓生そして60過ぎの方々へ 私の体験がお役に立てば幸いですー


『がんのひみつーガンも、そんなに、わるくないー』(朝日出版社)

『がんのひみつーガンも、そんなに、わるくないー』中川恵一著(朝日出版社)


60歳過ぎればガン適齢期と心得て、出来ればスパイラルCTかヨード造影剤CTかPETを受けて検査して下さい。私の場合はタバコを20歳から40年以上吸っていたのもありますが、症状らしいものは何もないのに既に肺ガン後期でした。(別肺に転移らしき小さいものがあり、リンパ節が腫れている)

発見の糸口は風邪の診察を受けた時に、小さな血痰が2度出たことを医師に告げた所、念のためにレントゲンを撮影して発見。日本人の2人に1人はガンで死ぬと言うのに、自分には関係ないだろうとたかをくくっていたら、この有様です。

かかりつけの診療所で10年前位から右肺の下部に3mmくらいの影を発見、3ヶ月間隔のCTを三年間観察していたが変化がなかったので、問題ナシのお墨付きをもらって安心していたら、なんのことはない、背骨に隠れていた同じ肺上部の4センチ大のガンを見落とされていたのである。4センチ大になるには30年近くかかっていると言うのに・・・。それに30代後半から色々な病院で人間ドックなど受けていたにもかかわらず見つけられなかったのは、明らかに複数の医者の誤診だと思うが、諦めざるを得ないのが悔しい。タバコを吸わなくても肺がんで亡くなっている友人・知人も多く、20歳から吸っているご同輩はすでに手遅れだが、取り敢えず完全禁煙しておかないと手術もしてもらえませんよ。

結果は、右肺門気管支にまたがった肺腺癌。(左肺にわずかに転移ありか?また近くのリンパ線が腫れている) ステージ3Bで手術不可。

 

治療は放射線と抗がん剤の標準的集約治療

放射線メイン2Gr30回+抗がん剤シチプラチンとパラプラチンで2週間毎に6クールでした。

 

私はガンの詳しい知識が無かったため、告知されて真っ白になり、勉強する間もなくドッドッと治療に入ってしまいましたが、ガンについて良く勉強しておかないと初期治療を受ける前のセカンドオピニオンも受けられず、大変困りました。(笑われるかもしれませんが、今だに抗がん剤治療をしたのが良かったのかどうか悩む始末)

 

退院後読んだ本の中で随分参考になった本は東大病院・中川恵一先生(放射線科准教授・緩和ケア診療部長)の著書『がんのひみつーガンも、そんなに、わるくないー』(朝日出版社680円)で高校生向きの教科書だが大人も必読書、是非読んで下さい。治療後だが、その中川先生に新座志木中央総合病院のセカンドオピニオン外来で診て貰ったが、説得力のある話し方で精神的に少し解脱させられた。

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