冬鉄線 確たるもなく 命映え

2011.1.18

 

昨年春に買った写真の鉄線は四季咲きのようだった。春・夏・秋と続き、いま真冬だと言うのにけなげにも1輪咲いています。夫婦ともに初夏に一度きりしか咲かないものと思い込んでいただけに驚きましたが随分得した気分で楽しんでいます。ところで昨日、ステージ4の肺がんセカンドライン治療のためのワンクール6回目最終の抗がん剤を外来で受けて来ました(初回治療は2008年9月9日から3ヶ月間)。昨年10月から3ヶ月半にわたる長かった治療がやっとこそさ終わり(昨年暮れ28日の5回目抗がん剤投与の吐き気感は大晦日から正月3ヶ日が最悪だった)、3週間後に一応の効果判定が出ます。初回治療では放射線治療を特別にメインにしてもらえたので4cm大から2cm大に退縮し、抗がん剤との相乗効果で2年近くガンを抑えられた訳です。今回は抗がん剤治療のみで、6回分・総額320万円(保険適用前の金額)のアリムタとシスプラチンが只今私の身体をグルグル巡って戦ってくれています。いま巷の週刊誌などでは「抗がん剤は効かない」だの「効く」などかしましいのですが、「抗がん剤」がガンを完治出来ない以上、現段階では「効かない」と言われても当然で、こんなに高い薬にもかかわらず、その名の通りガンに少々あがらい延命期間が少し伸びる程度です。ただその事実を知っているとアホらしくて出版業界の思惑通りに買って読む気もしませんし、製薬会社や医療体制に改善して欲しいことは山ほどあるものの、それでもなを少しでも長生きしたい心弱き患者にとっては頼らざるを得ない心情の選択肢であることを察していただきたいものです。完治させるには世界の英知をもってしてもあと50年はかかるようだと立花隆のガンレポート。ガンがこんなに厄介な病気だと、経験して初めて身に沁みて知りましたが、ガンで早く死にたくなかったら今の所早期発見だけが完治の可能性もあるので、是非心がけて下さい。それしかありませんよ。私の場合は転移の不安は相変わらずぬぐえないまでも、幸運なことに今のところ肺以外の転移がないことや抗ガン剤の副作用が比較的少ないため、日常生活は何でも元気に出来るので見た目は健康人と見まがうほどです。今回の治療でどれくらいの間ガンを抑えられるかは神のみぞ知るばかりではありますが・・・

Category: 体のこと   |  Comment »


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