Archive for 5月 2013


現実と未来

2013年 5月 10日 — 3:53pm

疾患群別予後予測モデルの図(日本医師会雑誌139巻・特別号(1)「在宅医療」)

 

◉Mさんの奥さんが2ヶ月で肺がんで亡くなられた出来事を信じらないと前ブログに書いたが、時々訪ねるブログ【ある肺がん患者のつぶやき~よしの日記~】でなんとなく納得出来るグラフを見つけた。よしさんは私と同じ放射線抗ガン剤同時併用療法を受けた67才の男性(胸膜播種及び胸水があるⅣ期肺腺癌)。良く勉強されていて癌とも共存できるのではと初期治療後は何もせず、無治療期間4年を達成されている。上の図も【~よしの日記~】から無断転載させて頂いているが、がんの予後予測の場合2ヶ月くらいで急速に機能が低下するらしい。初めて知ったことなのでMさんご夫妻もそうだったのかと思い知らされた次第。

 

 

◉先日【「ガイアの夜明け」治せなかった”がん”に挑む!】で最新治療の紹介を見た。

 

1)京都大学原子炉実験所の小野公二教授  2)最新型「サイバーナイフ」 3)HF10」

 

内容は3つの最新治療法を紹介していた。

1)BNCT(ホウ素中性子補足療法)という治療法

 原子炉を使わずに中性子をサイクロトン(加速器)でがんのみ照射出来るCTを2018年に実用化予定。余命3ヶ月と診断された50代女性の6cmの脳腫瘍が数回の中性子照射でほとんど消えていた。奇跡的だ。安部首相はトップセールスマンとして諸外国にこのBNCTをすでに売り込んでいるらしい。

 

2)あのミサイル技術が”がん”を狙い撃ち!最新型「サイバーナイフ」

巡航ミサイルの誘導システムにも使われているという技術を応用し、呼吸によって動いてしまう肺や肝臓などのがん細胞の位置を瞬時に捕捉し、X線で狙い撃ちできるようになったという。日本では今のところ3台(1台6億円)しかなく、保険が効くのは脳と首だけ。保険の効かない重粒子線・陽子線は250万に比べ、保険が効く最新型「サイバーナイフ」だと75万(3割負担22万円−高額費用制度8万円)。早く肺がんや内臓がんにも適用されると良いのだが・・・

 

3)「HF10」というウイルスを使った抗がん剤の実用化。

「HF10」とは、唇などにできるヘルペスを起こすウイルスの一種で、患部に直接「HF10」を注射して感染させ、死滅させることができるという。このニッポン生まれのウイルスで世界中の患者を救おうと、2018年度の実用化を目指してアメリカでの治験が始まっている。日本の臨床試験に参加できるのは標準治療で治療がなくなった患者さんで、諸条件をクリアされた方のみ。三重大学大学院医学系研究科とタカラバイオ(株)との共同研究。

 

1)3)では2018年に実用化予定なので私達は恩恵に与れそうもないが、加速度的に進歩する5年後以降にがんを発見された方々は幸運だ。

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信じられぬ出来事

2013年 5月 6日 — 8:21am

 

がん友のMさんが1月11日に亡くなった出来事を4月 5日 「寒桜すでに散り」のブログに書いたが、どうしても信じられないので、失礼を承知で息子さんに下記メールを出した。

 

「お父様に最後にお会いしたのは昨年12月14日。少しおつらそうでしたが自力で歩いておられました。その1か月後に亡くなられるなんて今だに信じられません。ひょっとしてバイクか薬による自死ではなかったかとまで思う始末。何しろ私もどんな風に死ぬのかが最大の関心事なものですから、失礼ながらお父様のご最期を知りたく是非お教え願えないでしょうか。」

 

図々しい申し出でにもかかわらず、その返信が5月3日にあった。

 

「実は母が4月9日の夕方亡くなりました。肺がんが発見されてから2カ月弱、入院から22日で亡くなりました」

 

ゲゲゲゲゲ、何のこと? と目を疑った。

 

続いて「父の最後は母が仕事から帰るとコタツで横になっていたそうです。鎮痛剤をかなり飲んだ形跡がありました。痛くて痛くて、飲んだんですかね~ 最期は愛犬モモが知っていますが聞けません。モモが話せれば聞いてみたいです。まだ自分も心の整理が出来ない中 母の死後の手続き等々に追われております」

 

との内容だった。ショック、大ショックだ。あの元気な奥さんが肺がんで亡くなられたとは・・・それも長年肺がんの旦那を献身的に看病し続けて最後を看取った直後に・・・。よほど生きる力を失くされたのか、寂しがって旦那が呼んだのか、これでは共倒れではないか。

 

それも我々は5年もオロオロウダウダ闘病しているのに、たった2カ月で逝くなんて・・・。本当にがんは千差万別だ。不謹慎かも知れないがある意味ではがん患者の理想、お手本ではないのか。若い時ならいざ知らず治らぬがんの早期発見なんてくそくらえである。

 

 ご両親をたて続けに亡くされた一人っ子の息子さんは、それでも「寂しくなりましたが頑張ってみます。親父の分まで長生きして下さい」と私を気づかってくれていた。めげずに立ち直って下さい。

 

命の不可思議、運命の不可思議さを痛感させられた出来事だ。肺がんの怖さも・・・

 

家人にも心身ともに長年にわたって大変な苦労をかけさせている。Mさん達の二の舞にならねよう検診に是非行って欲しいものだ。

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子供の日すくすくと

2013年 5月 5日 — 12:29pm

 

五月晴れの子供の日。孫たちはすくすく育ってくれている。2人は同じ幼稚園に通い、送迎バスも一緒のためか本当に仲が良い。集中力はハンパではなく近頃では写真を撮るよと言ってもなかなかこっちをむいてくれない。5才の孫が3才の孫の世話もしてくれるが、男の孫は上の孫を泣かせることもあって腕白である。1週間経つと言葉がハッキリして行くのも分るくらいだ。どんどん成長する2人を間近に見ていられる幸せを、5年前にはとても想像もつかなったが奇跡のようである。

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ゲムシタビン再開決定

2013年 5月 3日 — 12:00pm

 

◉昨日の検診で4月23日のCT検査結果が出た。右肺門部葉気管支にまとわりついていたがんが大きくなったか崩れたかして気管支の一部を潰して(右上円画像)空気が通らず、上葉の一部がペチャッンコになっているらしくX腺では白くなっていた(右下円画像)。猛烈な咳がパタッと止まったあたりが潰れた頃だったのかと思うがどうりで疲れ易い訳だ。抗がん剤を少しでも延ばす作戦だったが、どうやら遅かったようだ。

 

◉確認のためPET検査をしてから再開しますかと主治医から聞かれたが、PETはがん以外の炎症などでも敏感に反応してしまうため治療方針を決める際、患者に余分な負担をかけることになるので私は信用していないので断った。(5年前のPETで左肺にも小さく光る箇所があったため転移していると見なされてステージ4に—その後なんともない)その場で予約を取って頂いたが10日は満杯のため17日からゲムシタビンを再開することになった。

 

◉それにしてもグラフ下の腫瘍マーカーでは、抗がん剤をしなくても3月には全てが下がっていて安心していたが、腫瘍マーカーだけではアテにはならないようだ。

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